Netflixの人事戦略より

こんにちは。川口です。

自粛期間中にヘビーユーズされている方も多いであろうNetflix。私は市場調査の為に一度登録しましたが「これは、危険だ」と解約しました。

好きになってはいけない

これは、確実に魅了されてしまう=多くの時間を奪われる(危険)

そう本能で感じたので逃げるコマンドを選んだ、という意味です。まるで自分にとって悪い異性と分かっているのに沼にハマっていく、いやまて、ハマってはいけない!と葛藤する人のような心境です(しらんけど)

そのくらい、Netflixには魅力が詰まっています。現にこちらを書いている1月上旬の時点で時価総額は世界34位。コカコーラよりNIKEより、トヨタより上です。

2015年のサービス開始から6年、日本での有料会員数は昨年の時点で500万人を突破し、実写オリジナル作品を15作品以上配信予定!(ちなみにオリジナル作品の制作費に約170億ドル、日本円にして約1.8兆円を費やしており、年々制作費が拡大している)世界中に1億9300万人を超える会員を抱えるサブスク。エンタメの怪物という感じです。

レコメンドとパーソナライゼーションの凄み

ユーザーにとって何がそこまで魅力なのかというと、オリジナル作品はもちろんのこと、レコメンドとパーソナライゼーションですね。人気の作品や、私が好きそうなものをお勧めしてくるあれで、1本観て終わろうと思ったら次の作品をちらつかせるやつです。しかも精度が高い!この辺りはアマプラとは比較にならないと私は感じます。

なんとこちらは世界1億5,100万人以上分の、検索、視聴した作品・ページのスクロール、日時・ポーズのタイミング・巻き戻しや早送り・デバイスなどが網羅されているそうで。それはもう恥ずかしいくらいに脳内スケスケスケルトンですよね。

更に驚くことに、サムネイルもユーザー好みにカスタマイズ。例えば私はサスペンス系が好きで、俳優:松田龍平が好きなのですが(例えばですけど)探偵はBarにいるという1本の映画に対しても、「あなたはこういう感じの絵が好きでしょ?」というサムネイルを出す。クリックしたら更にその路線を攻めてくる。

もし恋愛映画好きだったら、同じ探偵はBarにいるを勧めるにも別のサムネイルを表示しているのです。以前WOWOWの戦略で学びましたが、同じように作品に人の手で「タグ」をつけていくので、よりパーソナライズの精度が高まっているそうで・・例えば「今日は悲しい気分」とか「ヘトヘトだから流し見したい気分」とか「ムカムカしているからスカッとしたい気分」とか、そんなタグもありそうな・・ここまでやってクリックさせているのだから、それは1本2時間強費やしたにも関わらず、一気見を勧めて来るのに乗ってまた更にクリックして半日以上費やそうとしてしまいますよね。麻薬です。

自社のサービスに時間を使ってもらいたいのに、Netflixに持って行かれているとすれば全業種のライバルって事ですね。


組織力(本題)

という前振りはこの辺にして、この会社がファンを増やし、売上を増やし、投資をガンガンにしていけるのは、紛れもなく「組織が強い」からでございます。人の力です。

本日はこちらからサクッと伝えたいことをまとめます。

まずは今日の人材管理の大前提に異議を唱えたい。すなわち、従業員の忠誠心を高め、会社につなぎ留め、キャリアを伸ばし、やる気と満足度を上げるための制度を導入することが、人材管理の仕事だとする考えである。そのすべてがまちがっている。

NETFLIXの最強人事戦略より

から始まり「俺らはね、違うよ!」と宣言されている通り、世界比較がなされています。(書籍内より引用)

わかりやすく日本だけのものがこちら。

こんなにハッキリ違う?という美しい対極・・・日本の特徴がよく現れていますよね。ハイコンテキストなのは島国・単一文化・地方は特に村社会の名残としてそうなりますね。そして「間接的なネガティブフィードバック」「階層主義」「対立回避」はうんうんと頷く方も多いのではないでしょうか?

特に「褒める、以外のフィードバック(注意する、改善点を指摘するなど)は言いにくい(できれば言いたくない)」という日本文化。

直接指導して軋轢が起こるくらいならやめておこう。指導する時間もない。結果、本人のいないところで「彼・彼女のここがダメなんだよねぇ・・・」とボヤいてみるものの解決方法が見出せない上司像。といえば想像しやすいかと思います。大半の方がこんな感じではないでしょうか?

なぜ強い組織が作れたのか

その解は明確で「高い能力密度」が保たれた組織だからこそワークすると創業者のリード・ヘイスティングは説明しています。高い能力密度とは、

・とびきり優秀な人しか採用しない
・その人の能力に少しでも疑問がつき始めれば直ぐに辞めてもらう
・そうやって組織の「能力密度」を最大限に高め維持し続ける
・これが全ての人事施策の土台で「最高の同僚」だけが集まっている状態にする

まず採用から基準が高く、いつ解雇になるかもしれないという危機感がある。なかなか厳しそうな世界観ですよね。ここまで読むと「うわ・・別世界の話だ」「まず採用が困難なんだよ!」と蓋を閉じそうになりますが、ちょっと待ってください。

これは言わば「ドリームチーム」での仕事という話で、基準が厳しければ厳しいほど組織の人たちの満足度は高くなります。フィットネスで言えば各セクションのスタープレイヤーが一つのクラブに集結して運営する、みたいなイメージです。楽しいに決まってますよね?それはお客様の満足度も高いでしょうね。

現に、昨年の1月21日時点でのビジネス特化型匿名SNS「Blind」が1万人超のビジネスパーソン(勤務先のメール認証済みのユーザー)を対象にした、自分の働く職場環境についてのアンケート結果「従業員の幸せ度ランキング」でNetflixは1位になっています。。

社員を大人として扱う為に

Netflixの組織創りとして徹底しているのは「社員を大人として扱う」というところです。ここで言う「大人」というのは

物事の良し悪しを自ら常に正しい方へ判断でき、結果に責任が持てる

という意味合いで表現されます。これは仕事ができるできないの尺度の前に、
自責思考がベースにあり、自立した社会人としてとびきり優秀である」という条件が見えてきます。「とびきり優秀」以外は、再現性が可能ではないでしょうか?

自立・自責思考ベースの社員を増やすにはどうしたら?という発想です。

本書は強い組織づくりのための実際の人事戦略が詳しく記されており、へぇとかおぉとか感情が忙しい良書でございますので、ご興味をお持ちの方はぜひお読みになってみてください。人事だけでなくNetflixファンの方もぜひ。

よそはよそ、と他人事に捉えるか、他社の抽象を具体にしてテストしていくか

対極といえば、人事の取り組みに対する反応も「それいいね!やってみよう!」と前のめりパターンと「そうはいっても大手の話でしょ」と斜に構えるパターンに分かれます。

強い組織の条件として上記に挙げた「物事の良し悪しを自ら常に正しい方へ判断でき、結果に責任が持てる」という在り方の社員をいかに増やせるか?というのはどうやったって逃れられない課題感だと考えておりますので、あの手この手で取り組まれると良いのではないでしょうか?

実際に成功している組織が存在しているのですから、全部は難しくても「これは!」というものを一つ真似てみるのが近道だと思います。夢がありますよね!

本日は以上です!

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