エンゲージメントを高める2つの視点

こんにちは、川口です。

会社にお勤めの方から、先行きの見通しが立たない不安を耳にすることがあります。特に接客サービス業の方は(実際はまだ調べていないし統計を見たわけでは無いけど)なんとなく将来が不安、という方もいらっしゃることでしょう。

不安というのはエネルギーを奪うもので、いつもは起きないミスをして更に落ち込む・・という現象も起きがちです。

一方、「自分が頑張らねば!」と俄然燃えている方もいらっしゃいます。

この違いは何でしょうか?モチベーションの一言では片付けられなさそうです。

エンゲージメント=愛着心。

従業員の会社に対する「愛着心」や「思い入れ」のこと。「個人と組織が一体となり、双方の成長に貢献しあう関係」のことをいいます。

昨今ではロイヤルティ(忠誠心)よりエンゲージメントの強化に力を入れる企業が増えています。採用イベントなどに行くと顕著で、初任給や福利厚生を全面に出すよりも「長く働きやすい環境」「ブランドのこだわり」に重点を置いたPRが目立つようになりました。

そもそもエンゲージメントは、「婚約、誓約、約束、契約」を意味する言葉ですが、人事領域では若干ニュアンスが違って「個人と組織の成長の方向性が連動していて、互いに貢献し合える関係」とう意味です。

私たち、両思いですね!お互い良い関係を保つ努力をしつつ共に成長しましょうね。という感じです。

忠誠心だけが高くても会社の成長について来られない、なんて事が起きないよう、両輪を回す活動が「エンゲージメントを高める」と表現されます。

なぜなら生産性が高いから

エンゲージメントに注目が集まる要因として、まず人材の流動化。そして生産性が挙げられます。

株式会社リンクアンドモチベーションと慶應義塾大学の共同研究により、エンゲージメントが高い組織は営業利益率および労働生産性にプラスの影響をもたらすと証明されたことも大きいでしょう。

https://www.lmi.ne.jp/news/pdf/180918_調査結果プレスリリース.pdf

エンゲージメントの高い組織は人が定着するというのも、人材不足を抱える業界・企業にとっては重要な経営戦略の一つになりますね。

愛から読み解くエンゲージメント

今回は組織への愛着の話ですが、「愛」を切り取って読み解いてまいります。

組織は生きた人間が作っている生き物です。同じ人間同士の話だから応用が効きます。

ロバート J. スタンバーグ氏による 「愛の三角形理論」を用います。三角形の3つの要素は、情熱、親密さ、コミットメントです。

※日本心理学会認定心理士、メンタルナビ社長の村田さんブログより引用

■情熱

感情的、身体的、性的、情熱的な一般的な男女の関係を意味する愛

組織で言うと「この会社で働きたい強い動機」例えば商品が好き、仕事内容が好き、天職だと思っている、上司や社長へのリスペクトなど、強い動機。揺るぎない。



■親密

好意や一体感、似た者同士や慣れ親しんだ友人関係を意味する愛

組織で言うと、チームワーク、助け合い、心理的安全性、尊敬、giveの精神による心地よさ、などの感情的な距離感。近しいと感じているか? お互いが幸せを願う気持ち、お互いについてよく知ろうとすること、お互いを頼れることが条件。その仕組みがあるかどうか?成立させるには双方の成熟とある程度のツールや仕掛けが必要でハードル高め。


■献身(意思)

関係に関する責任や義務、意識、コミットメントを意味する愛

組織で言うと、責任感、目標達成欲、諦めない強さ、逃げ出さない勇気、何とかしてどうにかするマネジメント力、部下への思いやりなど。自分が組織を担っているという当事者意識組織貢献欲。近しいチームの成功へのコミット。

バランスはいかが?

それぞれ組織に置き換えてみましたが、目指すところは「バランスの良い強い愛(愛着)」ですね。

もし皆さんのチームで「あ、この人は今意思が弱いな」と感じた場合、コミットメントできない要因は何だろう?とヒアリングして小さな問題解決することが必要だったり、「親密性が減少している」と感じれば、何かきっかけがあったのか?とケアすることも可能です。

いつも三角形が全開!であれば良いですし、それがビジネスパーソンとしての優秀さでもあるのですが、人間なのでトラブルがあれば小さくなり、体調が悪ければ小さくなり、気分が乗らなければ小さくなり・・という人の方が多いです。

引用:岡山の婦人科医、上村茂仁さん作

こう分類される

1.すべて「強い」……完全愛(すべてにおいて強く、エンゲージメント的に理想の社員とされる)この人を模範として再現性を持った輪を広げていくのが王道。

2.親密が「強い」、情熱とコミットメントが「弱い」……好愛(好意は持っているが頑張ろうとまではいかない。) ここが増えると組織が弱くなっていく。一見良さそうでも害になりやすい。

3.情熱が「強い」、親密とコミットメントが「弱い」……心酔愛(勢いで入社してみました!みたいな状況、これからのアプローチ次第) 良い教育者と教育制度が育てる。

4.コミットメントが「強い」親密と情熱が「弱い」……虚愛(長年在籍はしており、任された作業はこなすが、部下を育成したり組織をよくしようという気持ちや行動はない) ジョブローテーション・昇格など、会社からの評価やアプローチで変わる可能性はある。

5.親密と情熱が「強い」、コミットメントが「弱い」……情愛(中の人に惹かれるなどの感情と勢いで入社したものの責任感がなく長続きしない) 組織の判断次第。日によってパフォーマンスが変わるので手がかかる。

6.親密とコミットメントが「強い」、情熱が「弱い」……友愛(深い友情、パートナーシップとしての関わり方。会社に対しての熱量は薄め。) 熱量の高さを求める会社とは合わないことが多いが、責任感はあるのでスキル次第という一面も。

7.情熱とコミットメントが「強い」、親密が「弱い」……愚愛(報酬だけ、など割り切った関係) 指示系統と管理次第で活きる活きないが変わる。技術者の場合こういうケースもある。

8.すべて「弱い」……非愛(惰性・・・) なかなか厳しい。余程人手不足の場合に発生する。

社員数や事業規模・組み合わせによるので、どれが良い悪い、とは一概に言えないですが、8が増えると害になりそうですね。

「兆し」をキャッチできるか?

エンゲージメントの高い組織を作るには、仕掛け(事前準備)と兆し(問題発見)の両方を機能させます。

仕掛けは3つの項目が高まるような制度を整える、イベントを計画する、ツールを導入するなどイメージしやすいと思います。

社員の懇親会だったり、表彰制度だったり、メンター制度、1on1、家族を招待する職場見学会、ワールドカフェなど、そして福利厚生!いくらでも出てきます。

実際はそれだけやっていても穴の空いたバケツになり得ます。どんなに素晴らしい制度があってもやはり最後は「今の感情」に左右されて選択を重ねてしまうものなのです。

兆しは「今起きている問題にいち早く対処する」ことで、穴を発見し塞いでいくことが重要。優先順位が高いのは「穴の兆しをキャッチしているか?」です。まず身近なメンバーの3角形が美しい形をしているか。

まず身近な大事な人をチェックしてみてくださいね!ではまた!

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